このツールでできること
住宅ローンの返済が、金利が動いたときにどう変わるかを試算します。金利の行き先を、誰も確実には知ることができないので、このツールは予測をしません。代わりに「どこまで金利が上がったら固定の方が得になるか」のような分かれ目を、あなたの数字で示します。
入力した数字は、お使いの端末の中だけで計算しています。どこにも送信されません。
2人がそれぞれ別のローンを組み、互いに相手の連帯保証人になっている場合(ペアローン)は、ペアローン版で、2本のローンを世帯の資金繰りから考えられます。連帯債務や収入合算は1本のローンなので、このページで計算できます。
数字の整理がついたら、次は「どんな暮らしを描くか」へ。書籍『人生の景色を変える、住まいの設計図』/無料の住まいの風景翻訳講座(どちらも合同会社風雅伝)
使い方の流れ
- 手元に返済予定表を用意する。銀行から届く返済予定表か、ネットバンキングの画面があれば十分です。手元にないときは、「① 入力」の「架空の例で試す」で全画面を体験できます。
- 「① 入力」で、いまのローンの状態を入れる。必要なのは借入残高、残りの期間、いまの金利などです。余裕資金も入れると、判断がより具体的になります。
- 「返済を計算する」を押す。「② いまの返済」に、いまの返済と、金利が上がった場合の注意点が出ます。
- 「③ シナリオ」で、金利の動き方を決める。つまみで「どれだけ、何年で上がるか」を決めます。ここで決めた動き方は、④〜⑥でも使われます。
- 「④ 切替比較」「⑤ 繰上返済」「⑥ 家計」で、気になることを試す。全部使う必要はありません。
- 「⑦ まとめ」で、結果をPDFに保存する。家族や相談先と共有するときに便利です。
各画面の見方
① 入力
借りたときの金額ではなく、今日時点の数字を入れます。借入残高と残りの期間は返済予定表に、いまの金利は返済予定表か銀行のお知らせに載っています。
「いまの適用金利」は、店頭金利から優遇幅を引いた、実際にかかっている金利です。たとえば店頭金利2.475%、優遇幅1.8%なら0.675%です。
住宅ローン控除を受けている方は、控除の残り年数、控除率、1年の上限を入れておくと、繰上返済の比較が実態に近づきます。金利が控除率より低い方は、繰上返済で失う控除の方が大きくなることがあるためです。
「詳しい設定」は、わからなければそのままで大丈夫です。借入先の返済予定表と毎月の返済額が1円ずれるときは、「返済額の円未満」を変えてください。「金利の見直しが返済に反映されるまで」は、多くの銀行に合わせて2か月後にしてあります。
② いまの返済
いまの金利が続いた場合の毎月の返済額と、これから払う総額です。その下の囲みは、金利が3年で3%上がった場合に何が起きるかを知らせます。朱色の囲みは注意が必要なサインです。
「もし金利が上がったら」の表とグラフでは、据え置き・緩やか上昇・急上昇の3つを比べています。グラフの線の間の差が、金利上昇で借金の減り方が遅れる分です。
③ 金利シナリオ
3本のつまみで、金利の動き方を自分で決めます。「いまの金利からの上乗せ」「その水準に達するまでの年数」「達したあと続くか、戻るか」です。よくある動き方のボタンから始めて、少しずつ動かすとわかりやすくなります。
毎月の返済額のグラフが階段状になるのは、5年ルールのためです。金利が上がっても、返済額はすぐには変わりません。
④ 切替の比較
いまの銀行で固定金利に切り替える場合と、他の銀行へ借り換える場合を、「今すぐ」から「5年後」まで時期をずらして比べます。切り替え先の固定金利は、銀行のWebサイトでいまの水準を確認して入れてください。
いちばん上の一文が、この画面の答えです。「金利が○年かけて+○%以上上がるなら、今すぐ固定にした方が総額は小さくなる」という分かれ目を示します。これを予想ではなく、「どこまでの上昇なら変動のままで耐えられるか」の目安として使ってください。
あとで切り替えるほど、固定金利もその分上がっている前提で計算しています。この前提は変えられます。
いまのローンが10年固定などの固定期間中なら、固定期間が終わるときに「変動に戻る」か「固定を選び直す」かを比べます。借り換えなら「今すぐ」も比べられますが、固定期間の途中で完済すると高めの手数料がかかることがあります。
⑤ 繰上返済・運用
手元のお金を、期間短縮型の繰上返済、返済額軽減型の繰上返済、運用、手元に置く、の4通りで使った場合を比べます。
比べているのは、いまの完済予定日の時点で手元に残るお金です。どの方法でも毎月出ていくお金は同じにそろえ、繰上返済で浮いた返済額も同じ利回りで積み立てる前提にしています。
運用の利回りは確実ではありません。低めと高めの両方で試してください。繰上返済したお金はあとから引き出せないことも忘れずに。
⑥ 家計
手取り年収、生活費、これからの大きな出費を入れると、手元のお金が毎年どう変わるかがわかります。金利が上がった場合と据え置きの場合を重ねて示すので、問題が金利にあるのか、家計の収支にあるのかを切り分けられます。
運用益や物価の上昇は含めていません。
⑦ まとめ
ここまでの試算を1枚にまとめたレポートです。「PDFで保存・印刷する」を押し、印刷の画面で「PDFとして保存」を選ぶと保存できます。まだ使っていない画面の項目は「まだ試算していません」と表示されます。
用語
- 適用金利
- 実際にかかっている金利。店頭金利(基準金利)から優遇幅を引いたものです。
- 5年ルール
- 変動金利で金利が上がっても、毎月の返済額は5年間変わらないしくみ。多くの銀行の元利均等返済にあります。
- 125%ルール
- 5年ごとに返済額を見直すとき、新しい返済額は前の1.25倍までに抑えられるしくみ。
- 未払利息
- 金利が大きく上がり、毎月の返済額が利息に追いつかなくなったときにたまる、払いきれなかった利息。たまっている間、元金は減りません。
- 最終回の一括返済
- 5年ルールと125%ルールで返済額が抑えられた結果、最終回に残ってしまう元金と未払利息。
- 固定特約
- いまの銀行のまま、変動金利から固定金利に切り替えること。手数料は数千円〜数万円のことが多いです。
- 借り換え
- 他の銀行で新しくローンを組み、いまのローンを返し終えること。事務手数料や登記の費用がかかります。
- 期間短縮型/返済額軽減型
- 繰上返済の2つの方法。期間短縮型は返済期間を短くし、返済額軽減型は毎月の返済額を減らします。
- 返済負担率
- 収入のうち、ローン返済に使っている割合。このツールでは手取り年収に対する割合で示します。
データの保存
入力した内容は、このブラウザに自動で保存され、次に開いたときに復元されます。サーバーには送られません。
別のスマホやパソコンで続けたいときは、「① 入力」の下にある「入力をファイルに保存」で保存し、別の端末で「保存したファイルを読み込む」を使ってください。③〜⑥の設定も一緒に移せます。
ブラウザの履歴やWebサイトのデータを消すと、保存した入力も消えます。大事な試算は、ファイルかPDFにも残しておくと安心です。
計算の確かさ
計算の部分は、答えがわかっている条件で結果を確かめる「確認テスト」を通しています。v1.4.1時点で95項目、すべて合格しています。
- 金融機関の公表値との一致(34項目)
- 三井住友銀行とイオン銀行のシミュレーターの結果、住宅ローンアドバイザーが示した計算例(1〜3回目の利息・元金・残高まで)と、初期設定のまま1円単位で一致すること。最終回の端数の調整を含む総返済額や、元金均等返済も確かめています。
- 金融機関の説明との対応(7項目)
- 5年ルール・125%ルールについて銀行が説明している決まり(5年間は返済額が変わらない、上限は前回の1.25倍で円未満は切り捨て、減る場合は下限なし、払いきれない利息は最終回に一括、元金均等は対象外)のとおりに動くこと。
- 別に作った計算手順との照合(10項目)
- 表計算と同じ手順で別に作った計算と、毎月の返済額・利息・元金・残高・未払利息を、完済まで全ての月で1円単位で突き合わせています。5年ルール・125%ルールのあり・なし、5通りの金利の動きで確かめています。
- 金利の見直しが返済に反映されるまでの遅れ(9項目)
- 遅れを1〜3か月にしたときも、別に作った計算手順と全ての月で一致すること。
- お金の出入りの帳尻(8項目)
- 固定への切り替え、借り換え、繰上返済、ボーナス併用、元金均等、10年固定明けで、「払ったお金の合計=元本+利息+借入に含めた諸費用」になり、最後に残高と未払利息がゼロになること。
- 難しい場面(8項目)
- 金利0%、残り1回、未払利息の発生、125%ルールの上限、繰上返済での完済、元金均等では5年ルールが働かないこと、最終回の端数の調整を一括返済と数えないこと、など。
- 住宅ローン控除(4項目)
- 年末残高×控除率の合計が手計算と一致すること、1年の上限で頭打ちになること、など。
- 核心の数字の独立再現(4項目)
- 紹介ページに載せている4つの数字(固定との分かれ目+1.53%、最終回の一括返済 約1,164万円、繰上返済と運用の分かれ目 年1.47%、家計が苦しくなる29年目)を、このアプリの計算の部分を使わずに一から書き直した計算で再現し、一致することを確かめています。
- 繰上返済と運用の比較(11項目)
- 利回り0%では「使ったお金+減った利息」になること、運用は複利の式と一致すること、分かれ目の利回りで両者が一致すること、控除が終わってからの繰上返済は控除を減らさないこと、など。
計算の前提
- 総支払額は、割り引かずに足した額です
- 固定との分かれ目は、将来の支払をそのまま足し合わせた総支払額で比べています。固定に切り替えると早い時期に多く払い、変動のままだと遅い時期に多く払うので、お金の時間価値を考えると分かれ目は少し上がります。架空の例では、割り引かない場合の+1.53%が、年1%で割り引くと+1.58%、年2%で+1.64%、年3%で+1.71%になります。「繰上返済と運用」の比較は、完済時点の手元資産で比べているので、時間価値をすでに含んでいます。
- 固定期間が終わったあとの金利
- いまと同じ優遇幅の変動金利に戻る前提です。銀行によっては、固定期間明けの優遇幅が小さくなる商品があります。
- 円未満の端数
- 利息も返済額も、円未満は切り捨てています。金融機関が公表している試算結果と照らし合わせて決めました。銀行によって扱いが違うことがあるので、「① 入力」の「詳しい設定」で変えられます。
- 「今すぐ切り替える」の時期
- 次の1回目の返済までは変動金利で、その次の返済から固定になる扱いです。
- 住宅ローン控除を受け取る時期
- 毎年の年末時点で受け取る扱いです。実際には年末調整や翌年の確定申告で戻るので、数か月ずれます。
確かめていないこと
- 金利が途中で変わった場合の、実際の返済予定表との照合
- 金融機関が公表しているのは金利が変わらない場合の試算なので、金利が見直されたあとの実際の返済予定表とは、まだ照合できていません。ボーナス返済、繰上返済のあとの返済額、固定期間明けの切り替えも同じです。お手元の返済予定表と1円でもずれていたら、お問い合わせからお知らせいただけると、照合を進める大きな助けになります。
- 住宅ローン控除の条件の判定
- 入居した年や住宅による条件は判定せず、入力された年数・控除率・上限で計算しています。
- 銀行ごとの端数の扱い
- 初期設定は、照合した金融機関の公表値に合わせた切り捨てです。元金均等返済では、銀行によって1年で数円、総額で千数百円ほど違う例がありました。設定で切り替えられます。
更新情報
- v1.6.2(2026年9月29日)
- 使い方の説明で、入力する項目の数を示していた表現を改めました。計算の内容は変わりません。
- v1.6.1(2026年9月29日)
- まとめのレポートをPDFで保存・印刷したとき、横に長い表が紙の幅からはみ出していたのを直しました。
- v1.6.0(2026年9月29日)
- 記事などのリンクから、借入残高や金利などの条件を入れた状態で開けるようにしました。入力中の内容があるときは、置き換える前に確認します。
- v1.5.0(2026年9月29日)
- 2人それぞれがローンを組んでいる方(ペアローン)向けに、住まいの羅針盤 ペアローン版を公開しました。画面の上と、使い方の「できること」から開けます。
- v1.4.2(2026年9月29日)
- 「② いまの返済」、まとめのレポート(PDF)、使い方の「できること」の最後に、住まいの暮らし方を考えるための書籍と無料講座(合同会社風雅伝)の案内を添えました。計算の内容は変わりません。
- v1.4.1(2026年9月29日)
- 最終回の返済で、端数の調整のために数円〜数百円多くなる分を、「最終回の一括返済」と表示しないようにしました。v1.4.0で返済額の円未満を切り捨てにしたため、条件によって「最終回に約0万円の一括返済」と出ることがありました。1,000円以上の上乗せだけを一括返済として示します。
- 確認テストに1項目加えました(確認テストは95項目)。
- v1.4.0(2026年9月29日)
- 返済額の円未満の初期設定を「四捨五入」から「切り捨て」に変えました。金融機関が公表している試算結果と照らし合わせたところ、切り捨てで1円単位まで一致したためです。以前の版で保存した入力も切り捨てに直しています。四捨五入で試算したいときは、「① 入力」の「詳しい設定」で戻せます。
- 金融機関の公表値との照合(34項目)と、5年ルール・125%ルールの説明との対応(7項目)を確認テストに加えました(確認テストは94項目)。
- v1.3.1(2026年9月28日)
- ご意見・不具合のご連絡先(合同会社風雅伝のお問い合わせ)へのリンクを、使い方ガイドと画面下に加えました。
- v1.3.0(2026年9月28日)
- 最初の画面の「あなたの分かれ目」に、いまの金利と分かれ目を1本の目盛りの上に並べた図を加えました。前提は「前提を見る」で開けます。
- v1.2.3(2026年9月28日)
- 金利の先行きについての表現を、断定を避けた言い回しに改めました。
- v1.2.2(2026年9月28日)
- 紹介ページの4つの数字を、計算の部分を使わずに書き直した計算で再現する確認テストを加えました(確認テストは56項目)。
- 「計算の確かさ」に「計算の前提」を加え、総支払額の比べ方や固定期間明けの金利などの前提を明記しました。
- v1.2.1(2026年9月28日)
- 「⑥ 家計」で、手元のお金が「生活のために残す額」を下回る年と、マイナスになる年を、両方とも示すようにしました。
- v1.2.0(2026年9月28日)
- 計算するとまず「あなたの現在地と分かれ目」が出るようにしました。どこまで金利が上がったら固定の方が得になるかを、最初の画面で確かめられます。
- 「① 入力」に「比べたい固定金利」を加えました。「④ 切替の比較」と同じ値を使います。
- 使い方ガイドに「計算の確かさ」を加え、確認している内容と、まだ確かめていないことを載せました。
- v1.1.0(2026年9月28日)
- 「⑤ 繰上返済・運用」で、繰上返済する時期を選べるようにしました。住宅ローン控除が終わってから繰上返済する場合とも比べられます。
- 借入残高を「円」で入れてしまうなど、単位の入れ間違いに気づけるよう、注意を出すようにしました。
- 住宅ローン控除と、繰上返済・運用の比較の計算を、確認テスト付きの計算の部分に移しました(確認テストは52項目)。
- v1.0.0(2026年9月28日)
- 最初の公開版です。7つの画面、固定期間中のローンの比較、住宅ローン控除の簡易計算、金利の見直しが返済に反映されるまでの遅れ、架空の例で試す機能、電波のない場所での利用、ホーム画面への追加に対応しています。
よくある質問
返済予定表の金額と1円ずれます
銀行ごとに円未満の端数の扱いが違うためです。初期設定は多くの銀行に合わせた切り捨てですが、「① 入力」の「詳しい設定」で、「返済額の円未満」を四捨五入や切り上げに変えると合うことがあります。
結果は将来の予測ですか
いいえ。入力した条件と、あなたが決めた金利の動き方にもとづく試算です。実際の返済額や諸費用は金融機関や商品によって異なるので、切り替えや借り換えを決める前に借入先に確認してください。
5年ルールがあるかどうかわかりません
借入先の銀行の商品説明か、契約書類で確認できます。わからなければ「あり」のまま試算すると、多くの銀行の変動金利に近い結果になります。ネット銀行などには、このルールがない商品もあります。
住宅ローン控除は計算に入っていますか
「① 入力」で控除の残り年数などを入れると、②の見込み額、⑤の繰上返済・運用の比較、⑥の家計に含めます。④の切り替えの比較には含めていません(借り換えでは控除の条件が変わることがあります)。控除の条件は入居した年や住宅によって違うので、正確な額は源泉徴収票や税務署で確認してください。
最新版にするには、どうすればいいですか
画面左上の「住まいの羅針盤」の文字かアイコンを押すと、最新版を読み込み直します。入力した内容はそのまま残ります。
電波がないところでも使えますか
使えます。一度インターネットにつながった状態で開いておけば、その後は電波がなくても開いて計算できます。文字の書体だけは、端末に入っている明朝体に置き換わります。
スマホのホーム画面に置けますか
置けます。iPhoneはSafariの共有ボタンから「ホーム画面に追加」、Androidはブラウザのメニューから「ホーム画面に追加」を選んでください。アプリのように開けるようになります。